【漢方でみる慢性腎不全】
慢性腎不全では脾と腎が関わっています。
腎臓は血管が豊富な臓器であり、特に糸球体には毛細血管が多いため、中医学の観点から見ると、 “瘀血(おけつ)”という血流の停滞が起こりやすい環境にあると言えるでしょう。
また、脂質異常症や糖尿病で脂質や糖などの老廃物である“痰湿”や、痰湿に炎症が絡んだ“湿熱(しつねつ)”が血管に詰まると、腎臓に直接ダメージを与えて病気の進展をさらに加速させます。
この瘀血と湿熱の状態が長期になると、腎臓の形態や構造を変化させ、臓器の機能にも影響を与えるようになります。
慢性腎不全では、貧血が起きやすくなります。
なので、血虚を補う方がいいでしょう。
慢性腎不全の治療では、脾や腎の機能を高めることを基本にしつつ、それぞれの体質に合わせ、不要な瘀血、湿熱、血虚を考えます。
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