病気の知識〜副鼻腔炎〜
耳鳴り・漢方療法
高血圧や耳疾患によって起こる耳鳴りは、原因疾患を治療すれば
治りますが、多くの場合は、原因がはっきりしないため、それだけ治療は難しくなります。
漢方では、耳鳴りは、体内の余分な「血」や「水」が原因で起こると考えています。
特に、「水」と深い関係があり、余分な「水」が頭に上がるため、耳鳴りが起こるとされています。したがって、水分の偏在をなくし、水分代謝をさかんにさせるような漢方処方を用い、大変高い効果をあげています。
[参考]耳鳴りの食事療法・民間療法
アレルギー疾患(アトピー・喘息・鼻炎)
アレルギー疾患は、例えばほこりや花粉を吸ったりカニ・エビ・鶏卵、牛肉、魚などを食した場合症状が起こることがよくありますが、単に食事制限ばかりに気をとられてもこの病気はよくなりません。
そもそも、アレルギー疾患は体質的要因によるもので普段からの食生活や過度に衛生化された環境、不規則な生活、タバコなどの生活習慣が原因ともされており、また両親からアレルギー体質を受け継いでいることも多く、難治とされています。
花粉症の場合、CMでもありましたが、花粉がつくことで炎症を起こす”カギ穴”を先回りして埋めてしまえば炎症は起こさないということがわかり新薬が開発されました。しかしながら、例えこの薬がよく効いたとしても、当然、花粉症が自然に治らない限り一生この薬を飲むことになります。
東洋医学の場合は、よく「病気を根本から治す」と表現されたりもしますが、ここでいう”カギ穴を何らかによって埋める”のではなく、花粉に対して強い身体をつくることを考えます。つまり体質の改善です。
難治と言われることの多いアレルギー疾患においても、漢方が有効といえるのは、漢方による体質改善が可能だからです。また小児の場合、母親が過保護であったり両親が共に働いていて親子の接する機会が少ないことが大きな要因になっている場合もあり、アレルギーの体質改善と同時に精神の安定をはかる漢方を配合することもあります。
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鼻茸(はなたけ)・漢方療法
熱や咳は治まったけれども、鼻水や鼻づまり、鼻がきかない…といった症状がしつこく残る場合があり、治りきらないと「慢性副鼻腔炎」に移行する可能性が高くなります。そして、この「慢性副鼻腔炎」の患者さんを調べてみると、70〜80%の人に「鼻たけ」が見られます。
「鼻たけ」とは、鼻の粘膜にできたポリープのことで、これがあると、鼻腔内の通気がさらに悪くなります。
西洋医学でのその治療においては、「鼻たけ」を切除する「手術療法」となるわけですが、しかし、一度切除しても、炎症をくり返すと、かつて切除した「鼻たけ」の跡から新たな「鼻たけ」ができることもあり、根本的解決にはなっていないといっていいでしょう。
漢方学的に解釈をすると、鼻炎など「鼻」に関するさまざまな症状は、「肺」と関係の深い病気であり、この「肺」の機能の失調によって生じると考えるのが一般的です。
また、単に「肺」の問題としてとらえず、「脾」や「腎」など他の臓器や体質など、身体全体の失調として考えます。
そして、実際の治療においては、鼻炎の症状と体質に注目し、根本的な治療を目指すのが特徴的です。
なぜなら、鼻水のでるタイプと鼻がつまってくるタイプでは、その治し方に明らかに違いがあるからです。
鼻水のでるタイプは、体内に余分な水分があったり、または冷えと関係があると考えられ、鼻がつまってくるタイプは、熱を生じていることを念頭に入れて、治療しなければならないのです。
以下に、当堂に、「鼻たけ、慢性副鼻腔炎」でご相談され、漢方薬が著効した症例を紹介致します。
<症例> 鼻たけ、慢性副鼻腔炎
<患者> 48才、男性
<症状> 鼻がつまる、鼻水がでる、鼻水がのどに落ちる、においがわからない、頭重感や頭痛に悩んでいるとのお話。また、2回、鼻たけを切除している
<治療経過> まず、自家製漢方薬の辛夷清肺湯と荊防敗毒散を用いたところ、若干の改善がみられた。次に、荊芥連翹湯を加えたところ、著明な効果がみられた。
<治療のポイント> この患者さんの場合、鼻腔内の炎症が明らかだったので、まず、炎症を抑えることにポイントをおき、漢方薬を処方しました。
その結果、炎症がとれ、自覚症状が改善されました。
さらには、「肺」の働きが良くなり、あらゆる臓器の機能が活性化され、再発することがなくなったと考えられます。
アレルギー性鼻炎の著効例
<症例> アレルギー性鼻炎 (アレルゲン:スギ、ヒノキ、イネ、ハウスダスト
動物の毛)
<患者> 18歳、男子
<症状> 鼻水、くしゃみ、鼻つまり、鼻血が出やすい、咳。1年中アレルギー性
鼻炎に悩まされ、ティッシュで鼻をかむ時に強くかむと鼻血がでてしまう
とのことでした。昼間は鼻水で水の様に垂れてくる、夜寝るときには鼻が
つまり睡眠不足になってしまうとのこと。
<治療経過>はじめに、自家製漢方薬の小青龍湯で辛い鼻水を抑え、体調、
体質を考慮し体質改善の為に黄昏建中湯を服用してもらって
います。
<現在の状態>はじめに服用した、鼻水の自家製漢方薬が15分で効いて
きたことに驚いていました。服用を続けて1,2ヶ月後
ひどい鼻炎の回数が減って、鼻血も出なくなったとのこと。
服用後6ヶ月、1ヶ月分の自家製漢方薬を3ヶ月かけて服用し、
減らしていますが、花粉症の症状も今までとは違うと喜んで
服用されています。
口角炎の著効例
<患者>65歳・女性
<相談内容>口角炎(両側の口角に発症し、ただれたり、あれて亀裂が生じ、出血するもの)で病院でステロイドの軟膏とビタミン剤を6ヶ月以上継続しているが、改善されないという。塩気の物がしみて痛いとのこと。
<治療経過>この方は、歯が悪く良く噛めていないということが問診により分かりました。
食欲はあるが、食べ過ぎにより胃もたれ、胸焼けも頻繁にあるという。
東洋医学では、脾(ヒ:消化器系)と口は深い関係があり、胃の症状を改善するために、
平胃散の加減で様子を診ることにしました。約4週間(1ヶ月)で口角炎がなくなり、
口の両側が、口角炎の赤く跡になっていたものも2ヶ月後には完全に消失しました。
食後にこの漢方薬を服用することで、胃もたれ、胸焼けもしていないとのこと。
病気の知識 〜副鼻腔炎〜
【副鼻腔炎】
空気の通り道となる鼻の中の空洞を、専門的には鼻腔といいます。
副鼻腔とは、その鼻腔の周りにある空洞のことです。
副鼻腔炎は、副鼻腔にウイルスや細菌が感染し、粘膜に炎症が起こる病気です。
炎症が起きると粘膜が腫れ、鼻腔と副鼻腔をつなぐ穴の通りが悪くなったり、完全にふさがってしまいます。
そのため、副鼻腔の中に炎症による膿がたまってしまいます。
副鼻腔炎は大人にも子どもにも起こりますが、子どもの副鼻腔炎は大人とは異なる特徴をもっています。
子どもは免疫が完備されていないため、細菌などに感染しやすく、症状がよくなったり悪くなったりを繰り返します。
また子どもは、のどの奥にある咽頭扁桃(アデノイド)が肥大し、アデノイド増殖症(咽頭扁桃肥大症)になりやすいという特徴があります。
アデノイド増殖症になると、鼻腔と副鼻腔の通気が悪くなり、副鼻腔炎を引き起こしやすくなります。
ただし、咽頭扁桃は、6〜7歳頃になると退宿するため、副鼻腔炎が自然治癒するケースもあります。
最近の子どもは昔の子どもと比べて、副鼻腔炎の発症時期や症状がかなり変化してきています。
最近の子どもの副鼻腔炎の特徴は、以下のとうりです。
1)軽症化している
早期発見、食生活(タンパク質増加)、などにより、かつてのような重症の副鼻腔炎は少なくなっています。
2)アレルギーが関係した例が増えた
アレルギー性鼻炎の増加によって、アレルギー症状を併せ持った副鼻腔炎が増加しています。そのため治療が難しくなってきています。
3)低年齢化している
昔は小学生に多かったのですが、最近幼稚園や保育園にかよう年齢に多くなっています。
■症状
副鼻腔炎の特徴的な症状は、
・粘りけのある鼻汁と鼻づまり です。
これは、副鼻腔の粘膜が炎症を起こしているためで、鼻汁には膿が混じり、黄色っぽくなることもあります。
鼻づまりは、両側に起こります。鼻がつまると、口で呼吸するようになります。
また鼻汁がのどの方に落ちるため、副鼻腔炎にかかると、咳や咳払いをするようになります。
急性副鼻腔炎は、適切に処置すれば、2週間程度で治まりますが、
症状を繰り返し、3ヶ月以上続く場合は、慢性副鼻腔炎になります。
最近はアレルギー性鼻炎もよくみられ、その症状は、
・鼻水、くしゃみ、鼻づまり です。
水っぽいサラサラした鼻水が、副鼻腔炎と異なるところです。
アレルギー性鼻炎と副鼻腔炎が合併した場合、鼻づまりに伴い、水っぽい鼻汁と粘りけのある鼻水が交互に繰り返されます。
副鼻腔炎のため、炎症を起こした粘膜がポリープを形成することもあります。(鼻茸)
■治療
[西洋医学]
対症療法の薬物療法
外科手術
[漢方]
副鼻腔の浄化と体質改善