病気の知識〜肺気腫〜
気管支喘息〜秋から冬にかけて増加〜
気管支が各種の刺激に対して、過敏に反応する結果起こる症状です。
実際には、呼吸困難、咳、喘鳴(ヒューヒュー・ゼーゼー・ゴロゴロ)となって現れます。
西洋医学では、アレルギー説が有力です。
また、心理的な影響も受けやすいため、心身症としての考えもあります。
新薬は、発作を緩和・予防する効果に優れますが、体質改善による根本治療はできません。
漢方では、単に肺や気管支の問題と考えずに、ほかの臓器や体質など、からだ全体の失調としてとらえています。
そのため、発作の緩和から、根本治療までが可能になります。
漢方では、喘(痰がからみ、呼吸困難が強くゼーゼーするもの)
や咳の状態によって、薬が異なります。
*西洋医学では、喘息と言えば気管支拡張剤、痰きり剤、抗アレルギー剤が、体質に関係なく一様に処方されます。
【タイプ別 漢方療法】
熱っぽい咳・痰:麻杏甘石湯・五虎湯・越碑加半夏湯など
水っぽい咳・痰:小青竜湯・苓甘姜味辛夏仁湯・麻黄附子細辛湯など
ストレスで悪化:半夏厚朴湯・神秘湯・柴朴湯など
体質改善として:柴朴湯・小建中湯・味麦地黄丸など
上記のように、漢方薬は多彩なラインナップがあり、
各自の体質・症状によって異なります。
また、漢方薬の品質により、効果が異なる場合があります。
詳しくは、漢方専門薬局でご相談ください。
アレルギー疾患(アトピー・喘息・鼻炎)
アレルギー疾患は、例えばほこりや花粉を吸ったりカニ・エビ・鶏卵、牛肉、魚などを食した場合症状が起こることがよくありますが、単に食事制限ばかりに気をとられてもこの病気はよくなりません。
そもそも、アレルギー疾患は体質的要因によるもので普段からの食生活や過度に衛生化された環境、不規則な生活、タバコなどの生活習慣が原因ともされており、また両親からアレルギー体質を受け継いでいることも多く、難治とされています。
花粉症の場合、CMでもありましたが、花粉がつくことで炎症を起こす”カギ穴”を先回りして埋めてしまえば炎症は起こさないということがわかり新薬が開発されました。しかしながら、例えこの薬がよく効いたとしても、当然、花粉症が自然に治らない限り一生この薬を飲むことになります。
東洋医学の場合は、よく「病気を根本から治す」と表現されたりもしますが、ここでいう”カギ穴を何らかによって埋める”のではなく、花粉に対して強い身体をつくることを考えます。つまり体質の改善です。
難治と言われることの多いアレルギー疾患においても、漢方が有効といえるのは、漢方による体質改善が可能だからです。また小児の場合、母親が過保護であったり両親が共に働いていて親子の接する機会が少ないことが大きな要因になっている場合もあり、アレルギーの体質改善と同時に精神の安定をはかる漢方を配合することもあります。
病院処方でなかなか症状が良くならない方、一度漢方専門薬局へ
相談されてみてはいかがでしょうか。
病気の知識〜肺気腫〜
【肺気腫】
肺では、肺胞と呼ばれる袋状の部分でガス交換が行われます。
肺気腫とは、この肺胞の壁が壊れて弾力性を失って大きな袋状になり、肺全体が膨らんでくる病気です。
中年以降の男性に圧倒的に多く、長年の喫煙、大気汚染、刺激性ガスやオゾンの吸入も誘因と言われていますが、はっきりした原因はわかっていません。
■症状
・息切れ(進行すると、ちょっとした動作でなる)
・肺気腫そのものでは、咳や痰はほとんどみられません。
*気管支喘息、気管支炎などを併発すると咳や痰がみられます。
*進行性の病気のため、日常生活動作でも息切れがするようになる。
・胸部がビールの樽のようになったり、肩で息をしたりするようになります。
・口唇のチアノーゼ
・手の指が太鼓のばちのようになることもあります。
■診断
胸部エックス線では、肺が膨張して心臓を圧迫しています。
肺機能検査では、低下がみられます。
■治療
[西洋医学]
治療法は今のところありません。
喫煙をさけ、痰の排出を積極的に行い、気道を清潔に保ちます。
場合により、気管支拡張薬、や去痰薬、抗生物質などを服用します。
[漢方]
症状に合わせた漢方薬を服用します。症状の緩和が期待できます。